壊さずに「新築」を創る——リファイニング建築という選択



本の建築シーンにおいて、避けては通れない「老朽化マンション」の再生問題。その一つの解答として注目したいのが、青木茂建築工房が提唱する「リファイニング建築」という手法です。

単なるリノベーション(修繕)ではなく、建物を一度スケルトン状態にして「再生」させるこの技術は、これからの都市のあり方を大きく変える可能性を秘めています。


老朽化マンション再生へ “画期的”技術が登場(17/11/05)(youtube/ANNnewsCH)

こちらのニュース動画(ANNnewsCH)で紹介されている通り、この技術の核は「既存躯体の8割を再利用」することにあります。単なる表面的なリノベーションとは一線を画し、一度スケルトン状態にして建物を軽量化。さらに最新の耐震補強と鉄筋のサビを防ぐ特殊な液体注入を施すことで、現在の耐震基準をクリアし、新築同様の寿命へと引き上げます。

資産価値と「検査済証」の重要性

特筆すべきは、単なる延命処置にとどまらない「法的な裏付け」です。

建て替えを選択した場合、現行の高さ制限(斜線制限など)によって以前より規模が小さくなってしまう——いわゆる既存不適格の問題は、多くの分譲マンションが抱えるジレンマです。

しかし、リファイニング建築は既存の規模を維持したまま、竣工後に「検査済証」を再取得することが可能です。これにより銀行融資も受けやすくなり、資産価値は文字通り新築と同等にまで回復します。

持続可能な都市へのアプローチ

コスト: 建築費を約3割抑制

工期: 建て替えに比べ約1年の短縮

環境: 解体廃材を最小限に抑える

スクラップ&ビルドという「かつての常識」に代わる、これからの日本の都市における「持続可能性」を象徴するアプローチ。古くなった建物を負の遺産とせず、どう現代の基準へ繋いでいくか。そのヒントがこの技術には凝縮されています。

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