「12150A」の謎を解け!路線価図を片手に歩く、銀座「ソニー通り」の裏路地さんぽ



国税庁が毎年7月に公開する「路線価図」。今年もついに公開されましたね。一見すると、白黒の地図に謎の数字とアルファベットがびっしり書かれたお堅い図面なんですけど、実はこれ、「街のポテンシャルが可視化されたパラメーターマップ」なんです。見方がちょっと分かるだけで、いつもの街歩きがブラタモリ的な日常探検に変わるかもしれません。

写真1(銀座・ソニー通り)
銀座のなかでも、どこか独自のカルチャーを感じるソニー通り。かつてこの地に建っていた「ソニービル」にちなんで通りの名が公募され、今では周辺一帯のシンボルロードとして親しまれています。Ginza Sony Parkに隣接していて、カメラを片手にスナップを撮りながら歩くだけでも楽しい通りなんですが、足元の「道路」そのものに視線を落としてみると、さらに面白い秘密が隠されているんです。

写真2(銀座・ソニー通り)
そんなソニー通りを路線価図で覗いてみると、そこには「12150A」という凄まじい記号が躍っています。一見するとただの暗号みたいですけど、見方は意外と簡単です。頭の数字は1㎡あたりの価格(千円単位)なので、なんと1㎡あたり1,215万円という意味になります。

画像1(出典:国税庁「令和8年分 財産評価基準書 路線価図」より引用)
もしここにレジャーシート(約2畳≒3.3㎡)を広げてピクニックをしたら、その床下(地面)だけで約4,000万円もの価値があるエリア、ということになります。もはや高級マンションがまるごと買えてしまうレベルですよね。さらに、末尾のアルファベット「A」は借地権割合が最高クラスの90%であることを表していて、土地の権利のグラデーションまで道路にしっかりと刻まれているのが面白いところです。

そんな妄想を頭に浮かべながら、銀座の中央通りから一本ソニー通りへと足を踏み入れる。これだけでもう、最高にエキサイティングな探検の始まりです。

日本一の路線価を誇る中央通りの圧倒的な数字を横目にソニー通りへ、さらにビルとビルの隙間にある細い路地へと一歩奥へ入るたびに、数字がドラマチックに変化していくんです。道幅の狭さや建物の新旧、かつての区画の名残などが、そのまま「数字の崖」として地図上に現れてきます。普段、僕たちが「この路地、なんか雰囲気がいいな」「いい光が入るな」と五感でチャージしている街の魅力を、国税庁が数字という別の角度から執拗に裏付けてくれている気がして、思わずニヤニヤしてしまいます。

お気に入りの通りを見つけたら、スマホを開いて足元の「数字」をそっと覗いてみる。そんなふうに都市の記憶をレイヤー(階層)ごとに重ねていくと、いつもの銀座が少し違った解像度で見えてくるはずですよ。

地図 

ソニー通り /東京都中央区銀座5丁目 


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