今回は、年始に神戸に帰省したときに、坂道散歩とあわせて、やっとですが、「六甲の集合住宅」を見に行くことができたので、そのときのことでも。
学生時代からの宿題。ネット時代にようやく突き止めた場所
| 写真1 |
学生時代からマークしていたのですが、じつは初なのです。
というのも、学生時代に参考にしていた建築マップの本にはくわしい場所どころか、この「六甲の集合住宅」のことが取り上げられていなかったので、わからなかったからなのですよ。
ただ時がたち、いまはネットで、この建物の情報はあふれかえっており、そんなこともあり場所を特定してみると、なんと年始に調査予定だった坂道のすぐそばにあるということで、立ち寄ってみたわけなのです。
「六甲の集合住宅」は安藤忠雄さんの代表作で、1983年竣工と、もう43年が経っている建物ですが、現地でみた感じでは管理が行き届いていて、古さは感じなかったです。
写真1でもわかると思いますけど、六甲山のこの急峻な斜面に立っていて、地形と一体になったつくりが印象的な建物ですね。
この斜面の傾斜角は60度という、一見すると建築を躊躇するような厳しい崖地なんですけど、建った当時はその厳しい条件を長所にするという点でも話題になっていました。
そして、写真1を見てもわかると思いますけど、幾何学的なコンクリートボックスを階段状に重ねて地形と一体化させた結果、各住戸には豊かなテラスが生まれ、大阪湾への圧倒的な眺望と自然を贅沢に取り込むことにも成功したんですよね。
ある意味、神戸らしい建築ともいえるのかもしれないです。
ちなみに建築系の専門用語で、その土地が持つ固有の雰囲気や記憶のことを「地霊(ゲニウス・ロキ)」と言ったりするんですけど、「六甲の集合住宅」は、この六甲の急斜面という過酷な土地のエネルギーを、そのまま建物のパワーに変えてしまったような、そんな凄みを感じます。
とにかく、リスクを恐れない安藤さんの粘り強い意志が、この過酷な地形ともいえる場所を「ここにしかない豊かな建築」へと変貌させた、今見ても本当にシビれるモニュメントですね。
六甲の集合住宅は、写真1のⅠ期の建築の竣工から約四半世紀をかけて、なんと異なる施主のもとでⅡ期、Ⅲ期、と増殖”を続けていったのですよ。
写真2は、そのⅡ期のもので、写真1のすぐ右側にありました。
いわゆる、「六甲の集合住宅Ⅱ」と呼ばれていて、1993年に竣工した建築ですね。
敷地面積はⅠ期の約4倍、17戸から50戸へと一気にスケールアップしました。
ただ大きくなっただけでなく、中央に斜面を貫くダイナミックな「階段状の広場(ステップ・プラザ)」が通っているのが面白いところですね。(坂道好きにはたまらないものですが、中にははいれなかったので、写真はないです。)
これによって住民同士の緩やかなコミュニティが生まれる仕掛けになっていて、自然との一体感もさらに増して、安藤氏の思想がより深まった建築ともいえそうですね。
こちらは、六甲の集合住宅と六甲の集合住宅Ⅱの北側にあった「ジークレフ六甲の丘」という集合住宅です。
見るからに安藤忠雄さんの設計した雰囲気が漂ってますが、まさにそのとおりで、こちらは六甲の集合住宅のⅢ期にあたる建物になるようですね。
Ⅰ期・Ⅱ期は民間企業などの社宅としてスタートした経緯(後に分譲化など)がありますが、このⅢ期にあたる「ジークレフ六甲の丘」は、神鋼興産(現:TC神鋼不動産)が分譲主となり、大林組の施工で1999年に竣工した、総戸数174戸の大型分譲マンションです。
Ⅰ期・Ⅱ期に比べると規模が格段にスケールアップしており、A棟〜D棟の住戸棟に加えて、屋内温水プールやフィットネスセンターなどを備えた共用棟があるのが特徴ですね。
外からはわかりにくいですが、コンクリート打ち放しのグリッドが斜面に連続する安藤建築らしさは健在で、屋上緑化なども取り入れられているそうです。
最後は、六甲の集合住宅1期のエントランスにあったプレートでも。
現在は「ザ・六甲アパートメント(THE ROKKO APARTMENTS)」という名前になっているようでしたね。
それにしても、こうしてみると、やはり43年が経っている建物には見えなかったですね。
ただまあ、設備あたりのほうはどうなのかはわからないですけどね。
ということで、今回はこんな感じです。
→ 詳細を「まちなみ視点 Map(地図)」で見る
四半世紀をかけて“増殖”した「六甲の集合住宅Ⅱ」
| 写真2 |
写真2は、そのⅡ期のもので、写真1のすぐ右側にありました。
いわゆる、「六甲の集合住宅Ⅱ」と呼ばれていて、1993年に竣工した建築ですね。
敷地面積はⅠ期の約4倍、17戸から50戸へと一気にスケールアップしました。
ただ大きくなっただけでなく、中央に斜面を貫くダイナミックな「階段状の広場(ステップ・プラザ)」が通っているのが面白いところですね。(坂道好きにはたまらないものですが、中にははいれなかったので、写真はないです。)
これによって住民同士の緩やかなコミュニティが生まれる仕掛けになっていて、自然との一体感もさらに増して、安藤氏の思想がより深まった建築ともいえそうですね。
Ⅲ期はなんと巨大マンション!「ジークレフ六甲の丘」
| 写真3 |
Ⅰ期・Ⅱ期は民間企業などの社宅としてスタートした経緯(後に分譲化など)がありますが、このⅢ期にあたる「ジークレフ六甲の丘」は、神鋼興産(現:TC神鋼不動産)が分譲主となり、大林組の施工で1999年に竣工した、総戸数174戸の大型分譲マンションです。
Ⅰ期・Ⅱ期に比べると規模が格段にスケールアップしており、A棟〜D棟の住戸棟に加えて、屋内温水プールやフィットネスセンターなどを備えた共用棟があるのが特徴ですね。
外からはわかりにくいですが、コンクリート打ち放しのグリッドが斜面に連続する安藤建築らしさは健在で、屋上緑化なども取り入れられているそうです。
43年経っても色褪せない、現在の姿とエントランス
| 写真4 |
現在は「ザ・六甲アパートメント(THE ROKKO APARTMENTS)」という名前になっているようでしたね。
それにしても、こうしてみると、やはり43年が経っている建物には見えなかったですね。
ただまあ、設備あたりのほうはどうなのかはわからないですけどね。
ということで、今回はこんな感じです。
地図
六甲の集合住宅 / 兵庫県神戸市灘区篠原北町3→ 詳細を「まちなみ視点 Map(地図)」で見る
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