Update:2025.11.17
そして、このブログを書いている2019年というタイムスパンで見ると10年前に出版されたものとも言えます。ただ、この小説は歴史小説なので、読んでいて古く感じることは特にありません。
「大聖堂 果てしなき世界」について
「大聖堂 果てしなき世界」は、1989年に発表された「大聖堂」の続編です。前作の「大聖堂」についてはずいぶん前に読了して内容もだいぶ忘れていましたが、その記憶とは関係なしにこの続編「大聖堂 果てしなき世界」は読むことができました。前作「大聖堂」のあらすじ@AI
ケン・フォレットの『大聖堂』(原題:The Pillars of the Earth)は、12世紀イングランドを舞台にした壮大な歴史小説です。キングズブリッジという架空の町で大聖堂建設を巡る物語が展開され、石工トムや修道士フィリップ、野心的な領主らが交錯する愛憎劇が描かれます。この作品は中世の建築技術の変遷や社会の変化をリアルに表現しており、壮大な大河ドラマとして高く評価されています。また、当時の宗教や政治、愛と裏切り、夢の追求といった普遍的なテーマが織り込まれている点も魅力です。中世の大聖堂と人々のドラマを楽しむ
前作と今回の続編の共通することといえば、キングズブリッジというイングランドの架空の町、前作の登場人物である建築職人のトム・ビルダー、ジャック・ビルダーの末裔たちの話ということくらいです。時代も1300年前半から1360年代くらいを想定してします。普段僕は歴史小説のジャンルはほとんど読まないのですが、これだけは別格でした。700年ほど前の話にもかかわらず現代の僕たちと同じような生活がかつてあったことに驚きつつ、日本の時代劇のような美化された世界はいっさいないリアルな描写の連続で、複数の登場人物による果てしなき群像劇が繰り広げられ、時間を忘れてよみふけってしまいます。ただ僕がこの小説をお気に入りにできたのは、なんといっても建築職人のマーティンがいたからだと思います。彼を中心にある意味建築的な視点からキングズブリッジという町の政治、経済、宗教、戦争、性風俗などとの距離感をはかりながら読み進めることができました。
またこの小説はそこだけではなく、カリスやグヴェンダなどの女性陣がいきいきと描かれ権力や宗教にもからんでくるという点でもおもしろいと思います。そういう意味では、イギリスで女性の首相がひさびさに誕生しましたが、その出来事ともどこかリンクしている気がして、現代との接点におもいをはせることもできる小説です。
とにかく、巻末に児玉清さんによる解説でも”一度飛びこんだら、もう絶対に抜けられない面白地獄”と書いているように、量は多いですが、読み始めたらあっというまにページが進むと思います。
一度はよんでみてほしい小説
そんなわけで、最近はAIやら自動運転やらとハイテク技術の話題が飛び交う中、建築にもこんなアナログの時代の物語があったことを(特に若い人には)忘れてほしくないと思い、このブログを読みにきてくれた方なら一度はよんでみてほしい小説だということで、紹介してみることにしました。なお、「大聖堂 果てしなき世界」についても、ネタバレがたくさん載っていますが、ウィキペディアにあらすじが掲載されています。長編に慣れていない人(若い子は特に)は、このあらすじを読んでから本にチャレンジしてみるのもいいかもしれませんし、下記にリンクしている映像作品(「大聖堂」、および続編で今回取り上げた「大聖堂 果てしなき世界」については、海外でテレビドラマとして映像化もされています。
ただ「大聖堂 果てしなき世界」については、日本語訳がついたDVDはでていないようですね。(泣))を観てからというのもありかもしれませんね。
[合本版]大聖堂―果てしなき世界(上中下) 全3巻 (SB文庫) by amazon
※以上が文庫本です(リンクしたのは電子書書籍ですが、紙の本は上・中・下それぞれがけっこう厚かったです)。
[合本版]大聖堂―果てしなき世界(上中下) 全3巻 (SB文庫) by amazon
※以上が文庫本です(リンクしたのは電子書書籍ですが、紙の本は上・中・下それぞれがけっこう厚かったです)。
『ダークエイジ・ロマン 「大聖堂」』について
海外のテレビドラマで映像化された『ダークエイジ・ロマン 「大聖堂」』の予告編がyoutubeにて公開されていました。ダークエイジ・ロマン 「大聖堂」(youtube/ponycanyon)
■内容紹介(youtubeより抜粋)
ケン・フォレットの大ベストセラー小説を巨匠リドリー・スコット製作総指揮で初の映像化! 愛と 欲望に満ちた中世の世界を壮大なスケールで描く娯楽大作!
コメント
コメントを投稿